見出し画像

リモートワークに役立つライティング講座を実施 テクニカルライティンググループに迫る

2月末でちょうどリモートワーク4年目(※)を迎えたウイングアーク1st。メールやチャットのやりとりが格段に増え、いかに相手に伝わる文章を作成できるかが業務の生産性を左右する環境下で、満を持して社内のテクニカルライティンググループが社内向けオンラインセミナー「業務の生産性を向上させるライティングのコツ」を開催しました。社内でテクニカルライティングのチームを抱えているIT企業自体が珍しいため、そもそもテクニカルライティンググループって何をしているの?というところから、講座の反響やこれからの計画まで、グループの2名にいろいろ聞いてみました!
 
(※)原則リモートワーク導入について 
 

テクニカルライティンググループって、何をしているの?
 

―そもそもテクニカルライティンググループとは、どんな業務を行っているのでしょうか

Data Empowerment事業部 DE開発統括部 テクニカルライティングG 石川


石川:弊社の製品マニュアルや、リリースノート(ソフトウェア製品の新しいバージョンをリリースする際に以前のバージョンからの機能強化や変更点、修正内容などをまとめた文書)を書いています。また、開発部門が入力した製品のUIに表示される文言や項目名をレビューしてフィードバックも行っています。

Data Empowerment事業部 DE開発統括部 テクニカルライティングG GMG 幾田

幾田:私たちは弊社のデータ分析基盤「Dr.Sum」やBIダッシュボード「MotionBoard」を扱うData Empowerment事業部のテクニカルライティンググループです。6名のメンバー(社員)で構成されていて、札幌に2名、その他のメンバーは東京を拠点にしています。 Business Document事業部にも我々とは別のライティング部門があります。
 
―日本各地で活躍しているグループなのですね。お二人が担当された中で、特に印象に残っている業務はありますか?
 
幾田:ジョブチャレンジ(別の部門の仕事にチャレンジできるウイングアーク1stの制度)を活用して営業部門で働いた時の話です。営業部門のメンバーが製品のバージョンアップについてお客様にご説明する際、細かな新機能や改訂点は従来のマニュアル・リリースノートでは見つけづらく苦労していることを知りました。そこで、追加された新機能を見つけやすくする「新機能ガイド」を制作。以降は新製品のリリースごとに「新機能ガイド」を制作して公開しています。

当時幾田さんが制作したMotionBoard Ver.6.1のガイド。「動作」をクリックするとGIFアニメーションで動作を確認できる仕様

石川:私は一般公開されているものですと、弊社が開発したワークスタイルDXソリューションである「dejiren」のFAQですね。

―一般公開されていない業務も多いのでしょうか?
石川:実は私は前職では開発側の人間だったので、そのスキルを活用してテクニカルライティンググループで使用するツールを開発したり、マニュアルの基盤システムを開発したりしています。
 
―自らコードも書けるテクニカルライターなんですね!
石川:テクニカルライティングをする際にも開発時代の知識や経験が生きています。
 
幾田:海外だと開発スキルのあるテクニカルライターは珍しくはないそうですが、日本では多くはないため開発スキルが高い石川さんは弊社でも貴重な存在です。開発されたツールのおかげで工数も削減できています。感謝です……!

リモートワークならではの課題解決のためにグループのナレッジを社内に共有

―現在はリモートワークということで、テクニカルライティンググループとしてリモートワークならではの大変さは感じますか
 
幾田:グループ内のやりとりというより、他の部署の人との関わりが気軽に持ちにくい点がリモートワーク開始当初は不便に感じました。私たちの業務では、開発やカスタマーサポート部門の人々とコミュニケーションをとってすすめていくことが必須です。オフライン時代は席のすぐ近くにそれらの人々がいて、空気感で製品開発やカスタマーサポートの現状がわかったのですが、リモートワークになってからは自らコンタクトをとって能動的に情報を取得する必要が出てきました。次第に定例会や共有会が開かれるようになり、情報共有の会議も増えた気がします。
 
石川:リモートワークならではというところでいうと、対面に代わってメールやチャットでのコミュニケーションが増えて何度もやりとりのラリーが続き、意思疎通するまでの時間が今まで以上にかかってしまっているなと。これは私だけではなく多くの人が抱えている問題だと感じ、効率的なライティングのナレッジを全社的に伝えたいと思うようになりました。
 
―それが今回開催されたオンライン講座の発端だったんですね。
 
石川:きっかけの1つではありますが、実は以前から社内に向けて何か発信したいなと考えていました。というのも、私たちのテクニカルライティンググループの存在や業務内容、持っているナレッジについて、全社的に認知度があまり高くなかったからです。私たちのナレッジを社内でもっと役立ててもらえるようなセミナーを開催したいと考えていたところだったので、ちょうどリモートワークでの課題解決に役立てられると感じ、開催することになりました。
 
幾田:リアルでセミナーを開くとなると、開催地や開催日時はどうするか、どのくらいの規模で行うかなどの検証や調整が必要だったと思うのですが、オンラインセミナーという形で開催できたので気軽でしたし、拠点を超え、より多くの人に参加してもらえたと思っています。

91%が満足と答えたライティングセミナー


―満足度が9割を超えたと伺っています。今回の開催概要を教えてください

石川:「業務の生産性を向上させるライティングのコツ 基礎編」と題してわかりやすい文章を書くための技術「テクニカルライティング」をレクチャーしました。全社に告知して昼休みに開催し、アーカイブも残して、当日参加できなかった人でも受講できるようにしました。

テクニカルライティング(TW)を実践するメリット

テクニカルライティングの対象になるのは、メールやチャットだけでなく企画書や報告書などの実用文で、正確かつ効率的に伝えることが目的のもの。広く業務において活用できる技術として、あらゆる職種の方を対象としたのですが、結果的に全社の約3分の1にあたる210名ほどの参加があり、私たちも驚きました!

―初回から規模が大きなイベントになりましたね!参加者からの反響や、開催の手応えはありましたか 

石川:参加者アンケートの結果、満足度は91%もあり大変驚きました。自分や仕事相手の文章が「わかりにくい、わかりやすい」と感じたとしてもその原因がわからない人の方が圧倒的に多くて、それらの原因から紐解くことができたことに大きな意味を感じます。原因がわかれば、改善していけますから。 
幾田:自分はサポート役(参加者からの質問があった場合の対応など)として参加していたのですが、参加人数が多かったことはもちろんセミナー中の離脱者もほとんどおらず、参加者の関心の高さを感じました。参加者の職種の同率1位はカスタマーサポート部門と開発部門。お客様と直接メッセージのやりとりをすることが多いカスタマーサポートはもちろん、開発部門の方々も日々の業務で個々に課題感を感じているのだとわかりました。 

マニュアルを書くだけではない!製品や組織に貢献するプロ集団へ


 
―今後の展望について教えてください
石川:アンケートにて次回のセミナーで扱って欲しいテーマを聞いたところ「自分が書いた文章のチェック方法を知りたい」という回答が最も多かったので、次回はこのテーマで開催しようと思っています。グループの発信力を高めていくためにも、月1くらいでセミナーを開催し、他のメンバーにも登壇していってもらえたらなと考えています。また、個人的に実現したいことはIME(入力方式エディター)の辞書を全社で使えるように公開することです。弊社の製品名を正しく変換できるような辞書を公開することで、全社的な作業効率の向上につながると思っています。
 
幾田:グループとしては、マニュアルを書くだけでなくテクニカルライティングのスキルを使って、製品や組織に貢献していくというミッションを今まで以上に遂行していきたいと考えています。現状でも、製品の開発初期段階から関わって、画面構成のアドバイスをしたり、製品UIの改善をしたりと「ライティング」以上の関与をしていますが、それ以外にも製品や組織に貢献できる方法を模索して、実行していきたいですね。そのうちのひとつとして、今後の社内向けセミナー開催ループも一丸となって成功させていきたいと考えています。
 
 
幾田さん、石川さん、ありがとうございました!
 
**********************************
 
いつもウイングアウイングアーク1stのnoteをご覧いただきありがとうございます。読者のみなさんからいただく記事のスキ「♡」も編集部の励みになります!
 
**********************************



この記事が参加している募集

オープン社内報

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!