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合言葉は「GO TO MARKET」。アライアンス統括部Strategic Alliance部が切り開く未来とは!?

どこの部署に取材をするかを決める際に、部署名を聞いてもピンとこないところを優先的に、というルールを自分の中に作っているのですが、そんな中でも一際(少なくとも個人的には)何をしているのかが分かりにくい部署名が「アライアンス統括部」でした。

というわけで、今回の体当たり取材シリーズ:となりは何をする部署ぞ!?ではアライアンス統括部 統括部長 横尾勇人さんを取材しました。

「製品連携」と「マーケットの開拓」

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田川:アライアンス統括部Strategic Alliance部というのはどのような業務を行う部署なのでしょうか?

横尾:アライアンス統括部は、Partner Success部とStrategic Alliance部の2つの部署で構成されています。11名のうちの8名はPartner Success部で、パートナービジネスを支える「WARP」というパートナー制度の運営とそれを活用したパートナービジネスの活性化を担っています。そちらは副統括部長のMr. Datalympicこと吉田守さんが切り盛りしてくれています。

残りの3名が所属するのが、今回紹介するStrategic Alliance部です。3名だけなので気持ち的には遊軍です(笑)。とはいえ、私たちの部署は大きく2つのミッションを担っています。1つは「製品連携」、もう1つが「マーケットの開拓」です。

ウイングアーク1stの売上の大部分はパートナーによるものですが、ここでいうパートナーの定義はウイングアーク1st製品(以下、WA製品)を販売してくれるリセラーパートナーとなり、フィールドセールスの皆様が営業として担当しています。

一方で、販売には関わらないけれど、WA製品と連携可能なソフトウェアを提供しているベンダーもいます。自社のソフトウェアを販売しているこれらの会社が WA製品を売ることはないですが、製品同士が連携することによって1+1が3になるケースは多くあります。こういうソフトウェアベンダーを発掘し、協業戦略をデザインの上、製品連携を生み出し、そしてリセラーパートナーに新たな武器を提供する、というのが一つ目の「製品連携」というミッションになります。

そして、もう1つのよりチャレンジングなミッションが「マーケットの開拓」になります。某M社や某G社などのメガプラットフォーマーはそれぞれが独自の商圏を持っていますが、現状、これらのマーケット上でまだ我々の存在感を十分には示せていません。当社とシナジーが高そうにもかかわらず、今まで全く接点がなかったSIer、プロダクトベンダーもたくさんいます。なので、これらのマーケットに進出していくことを意図的に狙っています。まさにいわゆる「GO TO MARKET」となります。

例えば、製品同士を連携させて、某M社を得意としているパートナーに販売してもらう、あるいはプラットフォーム上に乗せるなどを実施し、新市場を開拓して行きたいと考えています。

これまでの背景と「ウイングアークセントリックモデル」

田川:これまでは製品連携があまり重要視されていなかったのでしょうか?

横尾:重要視されていなかったわけではありませんが、現場の営業さんはそれぞれ達成しなくてはいけない大きな売上目標の数字を持っています。製品連携は長い目で大きなビジネスを作りますが、その分軌道に乗るまである程度時間がかかりますので、すぐの売上につながらない活動にはなかなか数字を持つ営業としてはフォーカスできませんよね。

そういう背景があり、その領域に戦略的に攻め込むために、それをアライアンス統括部のミッションにしたのが去年のことでした。これまでそれをやっている部門というのはありませんでした。

マーケットの開拓の場合は、製品を紹介してお客様に売るのとはまたアプローチが違っていて、相手のビジネスを理解し、こちらのビジネスを理解してもらい、意気投合した上で、攻めるマーケットを選定し、戦略を立てて、共通のパートナーを巻き込んで案件を創出し、案件が生まれたらそれを営業にパスしていきます。案件がもらえれば営業は喜びますし、彼らとはWin-Winの関係性が築けています。

田川:どこのマーケットを狙うか、というのはどうやって決めているのですか?

横尾:まずマーケットシェアを調べます。例えば、RPAマーケットで世界一の会社とスクラムを組んで成功した場合、世界2位のベンダー、世界3位のベンダーとも連携できるのではないか、という仮説を立てて検証していきます。

将来的にはどこに行ってもWA製品が使われている、繋がっているような世界を実現させたいと思っています。私はこれを製品連携戦略的に「ウイングアークセントリックモデル」と呼んでいるのですが、例えば、主要なRPA製品はWA製品とつながっている、という環境が実現できれば、RPAベンダーが逆にそれに危機感を覚えて、つながりたいのですが、と言ってくるような環境づくりをしていきたいと考えています。

今後の展開:2027年を見据えたSAP市場へのアプローチ

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田川:今後はどんな展開を構想していますか?

横尾:多くの上場企業が使っているSAPという基幹システムがあります。大手企業の会計・販売・生産といった基幹業務を司る、導入に数億円単位を投じる大規模なシステムです。実は、このERP業界のトップに君臨するSAPという製品に現在「SAP2025年問題(2027年問題)」という大きな問題が浮上しています。要は、SAPの現行バージョンのメインストリームサポートが2027年を持って終了する予定となっているわけです。ユーザーとしては、最新のSAP S/4 HANAへ2027年までにバージョンアップする必要が生じています。巨大な基幹システムを最新バージョンにするというのは非常に大変です。対応できるシステムベンダーにもリソース的な限界がありますので、可能な限り早く着手しなくてはなりません。我々が見るに、これまで静観していたユーザーが徐々にその重い腰を上げ対応に着手始めている印象です。しかし、実は、これが我々にとって大きなビジネスチャンスであると考えています。

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バージョンアップといっても、ほとんどのケースが作り直しです。ユーザーはおそらくこれを機に攻めのDXの環境整備を狙ってきます。「保守が切れるから多額を投じて基幹システムをリプレースします。」だけでは、株主がすんなりと認めることは考えにくく、場合によっては安いERPパッケージにするべきだ、という話にもなるでしょう。ですので、滅多にないこの基幹システムの全面テコ入れに際し、ユーザーは、併せてデータドリブン経営(データ駆動型経営)を実現するデータ活用基盤を整備する、電子帳簿保存法を含めた法令対応基盤を整備する、カーボンマネジメントに代表される環境マネジメントに取り組むという投資判断が行われるはずです。そのタイミングでこれまで入れなかったお客様に対して我々の製品を提案できるようになるのではないか、というのが私の仮説です。

それに合わせて、MotionBoardでデータドリブン経営をやりませんか、Dr.Sumの高速集計でスピードを持った経営判断をやりませんか、SPAを使って現場の帳票業務を変革しませんか、電子帳簿保存法に対応しませんか、という提案をしていきたいですね。このまたとないコンペリングイベントですので、SAPを中心としたERP市場はしばらく注力していく領域となります。

田川:最後に、仕事をする上で大切にしていることはなんですか?

横尾:「エンジョイ・ビジネス」です。私のプレゼン資料には必ずEnjoy Businessというスライドが入ります。仕事というのは大変で難しいものですので、楽しみながらビジネスをやる、というのが私のモットーです。ぜひ皆さんも楽しんで仕事をしてください!

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取材後記:

ウイングアーク1stのビジネスをさらに成長させるためには今まで会社としては着目してこなかった方向に舵を切っていく必要がある、と考え、今まで死角になっていた部分に猛烈なアプローチをし、市場を切り開いている様子、そして勢いが横尾さんの口調からひしひしと感じられました。

通常の1時間の取材であれば、録音を聴きながら文字起こしをしてみると7000文字くらいなのですが、横尾さんの取材では最初の30分ですでに7000文字を上回る勢いで、取材後の文字起こしが過去にない大変さでした。(笑)

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(データのじかん編集部 田川)

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