創業20周年:Dr.Sumの歴史を築いたキーパーソンが語る“ドクサム”の道のりと魅力
人も企業も歴史あり。ウイングアーク1stは、2024年3月に創業20周年を迎えました。今回はウイングアーク1stの主力製品のひとつであり、データ分析やBI分野において多くのお客様に“ドクサム”の愛称で支持されているデータ分析基盤「Dr.Sum」の歴史や魅力を、“ドクサム”愛あふれる2名に語ってもらいました。(聞き手:SVF開発 竹田)
Dr.Sumの前身から、担当一筋!
――自己紹介をお願いします。
大澤:ウイングアーク1stに経営統合される前のディジタル・ワークスに1999年に入社して以来、ずっとDr.Sumを開発や保守で担当し続けてきました。
中野:私もウイングアーク1stの前身である翼システムに2001年に入社して以来、Dr.Sum一筋で営業を担当してきました。宇宙一Dr.Sumを売っている営業です(笑)
――Dr.Sum誕生時の話を聞かせてください。
中野:もともと帳票基盤ソリューションの「SVF」が主力商品として存在していたのですが、SVFではカバーしきれない非定型帳票に対応する製品にもニーズを満たすために開発されたのがDr.Sumの前身のプロトタイプ「Sum-it」という多次元高速集計ツールでした。プロトタイプ時点では専用のUIでしたが、やはり多くの人が使いなれているExcelをインターフェイスにする方がよいよね、と変更され、Dr.Sumが誕生しました。
大澤:現在Dr.Sumはデータ分析基盤ですが、当初は集計エンジンとして開発されたのです。他社でも同様の製品はありましたが、使用する前の下準備が必要だったり、高価だったりで使い勝手がよいとは言えなかった。そこで「速い、安い、簡単」をコンセプトに製品が開発されました。
中野:「多次元高速集計レポーティングツール」としてDr.Sumを販売し始めました。私はその一本目からの販売に携わっていましたが、当初は製品名から医療用のシステムと勘違いされるなど、あまり当たらなかったですね。
――そもそもなぜ「Dr.Sum」という製品名になったのですか。
中野:開発者が「ドクター○○」と呼ばれていて、そのドクターがつくったサマリーツールということでDr.Sumになりました。
受賞と反響が後押しし、人気製品へ
――その製品名が今やお客様からも“ドクサム”と愛称で呼ばれるほどの人気製品となっていますが、何が転機だったのでしょうか。
中野:「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー2002」のビジネス・アプリケーション分野を受賞したことは大きな弾みになったと思います。
中野:その頃、展示会のブースに弊社の帳票部門と比べて3コマと小さなスペースと少人数で出展したのですが、Excelのデモの速さに足を止める来場者が続出して周囲のブースからクレームが出るほどに活況を呈しました。現会長の内野さんからは帳票部門の顧客リストやリソースに頼らずにプロモーションするように言われていて当初は「なぜだ」と思ったこともあったのですが、この経験でDr.Sum独自のブランドを確立して売っていこうと腹をくくることができましたね。
軌道に乗ってきてからは、広告も出せるようになりました。当時、ファストフードのハンバーガーが100円以下だった時代。100万円以下で数千万件のデータが回るという製品の魅力を「速い、安い、簡単」の「安い」をフックにして世の中に訴求しました。
ドクサムの魅力にハマり、四半世紀近く駆け抜けてきた
――お二人とも20年以上Dr.Sumに関わっていますが、長く向き合える理由はどこにありますか。
大澤:自分たちで考えてつくったものが売ってもらえて、お客様に使用いただけて、喜んでいただけるというのが本当にうれしいのです。そうなると「次は何をしよう」という活力につながるんですよね。また私は学生の頃からソフトウエアのソースコードを読むのが好きなのですが、Dr.Sumでは他のメンバーがつくったソースコードを読んで自分とは異なる発想や考え方を取り入れることがとても楽しいんです。私にとって、20年以上も携わっているDr.Sumは「自分が住んでいる“環境”」。だからこそ、今よりいいものにしていきたいという思いは常に持っています。
中野:私にとってDr.Sumは、探究心を刺激してくれるツール。Dr.Sumで世の中を変えられそうな気がして、ずっと営業に没頭してきました。ひとり営業からスタートし、だんだん仲間も増え、市場の認知度も高くなってくる……この過程を経験できることはなかなか無いですし、日本のIT業界に足跡を残せた自負がありますね。製品を導入したお客様から感謝されることも、ときにはお叱りを受けることもあります。でも、弊社の開発者は逃げない。一緒にお客様のところに出向いて問題解決をしようとする姿勢があるので、その点も営業としてのモチベーションにつながっています。開発をする、営業が販売をする、そのフィードバックを開発に共有する、製品がどんどんよくなる……このサイクルが回っている限り、私はこの仕事をし続けているのだと思います。
Dr.Sumで叶える夢物語を、ともに
――今後のDr.Sumについての展望を教えてください。
中野:Dr.Sumにデータを投げておけばわかりやすくアウトプットしてくれるし、何らかの解が出る、という世界になっていけばいいなと思います。まるで夢物語のように思われるかもしれませんが、人間が問いかけたらコンピューターが即座に回答してくれるという世界も過去には夢物語でしたから、実現不可能な話では無いと思っています。
大澤:20年後を考えると定年して私はもういなくなっていると思うのですが……(笑)時代や環境の変化によって必要とされる機能を盛り込みつつ、20年経ったとしても「これがドクサムだ!」というブレないコンセプトのまま使われ続けていてほしいなと願っています。
――今後、どんな人と一緒にDr.Sumを盛り上げていきたいですか。
大澤:「これがやりたい!これが好きだ!」という強い思いを持っている人こそ製品を引っ張っていってくれると思うので、そんな人と一緒に働きたいです。
中野:営業としての数字を上げたいだけであれば他社でもできるので、そうではなくてメーカーとして、つくって、デリバリして、よりよくしていくサイクルや自社の製品に魅力を感じる人がいいですね。まずは、なんでDr.Sumはこんなに速く動くのか?という興味が持てる人、一緒に働きましょう。
ーーお二人のドクサムに対する熱い思いが伝わってきました!私も1つの製品に長く携わって熱く語れる人になりたいなと思いました。今後のドクサムにも注目していきます。大澤さん、中野さんありがとうございました!
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